9600形

9600形は国鉄の前身である鉄道院が1913年から製造した日本で初めての国産貨物列車牽引用テンダー式蒸気機関車です。キューロクの愛称で呼ばれ、四国を除く日本各地で使用され、国鉄において最後まで活躍したSLともなりました。
巨大なボイラーを搭載することで出力が上がりましたが、ボイラー中心高さが当時の狭軌用蒸気機関車最高となり、重心位置が非常に高くなったため最高速度は65km/hに抑えられました。しかし、キューロクの使用上これが問題となることはありませんでした。またキューロクの特徴として、左右動輪のクランクピンの位相が通常と逆になっています。
製造メーカーは川崎造船、汽車製造、国鉄小倉工場で、13年間に770両が製造されました。最初の国産蒸気機関車として登場し、蒸気機関車の終焉を見届けた日本で最も長命なSLでした。その長い歴史の間に日本中に配置され、それぞれ改造が行われているため、個体ごとの特徴が多く、デフレクターの形状、テンダーの形状など数多くのスタイルをもっています。
現在も全国各地に保存され、北海道名寄市に保存されてるキマロキ編成の59601と京都府京都市の梅小路蒸気機関車館の9633は準鉄道記念物に指定されています。


2007/10/6 梅小路蒸気機関車館にて


2009年鉄道の日記念HM 2009/10/10 梅小路蒸気機関車館にて

9633号機側面プレート
2011/1/10 梅小路蒸気機関車館にて

参考書籍:ウィキペディア(Wikipedia)フリー百科辞典 国鉄9600形蒸気機関車

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