C11

C11は国鉄の前身である鉄道省が製造したタンク式蒸気機関車です。
輸送単位の縮小や運行回数の高頻度化が求められていた中、その要請に応えるためにテンダー機関車をタンク機関車に改造して使用していましたが、すでに製造から20年が経過していたので老朽化が深刻でした。それらの機関車の置き換えのために先駆けて設計・製造されたのがC10です。そのC10の欠点である軸重の軽量化を図ったのがC11です。当時新型のC54で得られた設計ノウハウも盛りこんで、実用化が進みつつあった電気溶接などを採用することによって軽量化を達成できました。コンパクトで使い勝手がよく、戦時中の輸送力増強用として381両が製造されました。この設計は後のC55に利用され、国鉄最後の新設計蒸気機関車E10まで引き継がれました。
1932年から16年間に1次車〜4次車それぞれ381両が汽車製造、川崎車輛、日立製作所、日本車輌によって製造されました。小型で扱いやすく、比較的維持費が安いため日本で現在大井川鐵道で2両、真岡鐵道で1両、JR北海道で2両が動態保存されています。また青梅鉄道公園、梅小路蒸気機関車館、新橋のSLの広場など日本各地に静態保存されています。なお梅小路蒸気機関車館のC11-64は準鉄道記念物に指定されています。


2007/10/6 梅小路蒸気機関車館にて


側面プレート 2011/1/10 梅小路蒸気機関車館にて

参考書籍:ウィキペディア(Wikipedia)フリー百科辞典 国鉄C11形蒸気機関車

inserted by FC2 system